症状改善の第一歩は患者さん自身のセルフケアです。
顎関節症の多くは、その病気の性質として安静にしていれば治っていく病気です。例えば、ネンザの痛みが安静にしていれば改善するのと同じです。従って、顎関節や周囲の筋に痛みがあるときには、まずセルフケアからの治療おすすめします。
 


1.顎の安静を保ちます
 
軟らかい食事にしましょう
痛みが強い場合には、スープ、軟らかめのご飯、卵、ヨーグルトなど軟らかい食べものに限定してみましょう。 とくに長い間噛まなくてはいけないものは避けましょう。
●顎をリラックスさせましょう
日中にくいしばりをしないように顎の力を抜き、いつも上下の歯を離しておきましょう。 くいしばっているのに気がついたら、ハミングするのも効果的です。
 
2.大きな開口は避けます
あくびの力をコントロールしたり、食事中や会話での大開口は避けましょう。
 
3.温湿布します
慢性の筋症状には温湿布を行います。 痛みのある患部に1日数回、1回あたり20分間お湯で温めたタオルをあてがいます。ただし。もし痛みが増すようでしたら、 直ちに中止します。急性の症状には、冷湿布をすることもあります。
 
4.筋肉へのマッサージをします
頬の部分のだるさや、口を開けたときの痛みやつっぱり感があるときには、頬の筋肉をマッサージしてみましょう。 血行が良くなり、痛みが軽減します。温湿布の後や入浴後が効果的です。

5.よい姿勢を保ちます
頭をもちあげて背中を伸ばすようにします。椅子に座るときは、腰を深くかけ背中を伸ばすようにします。 このとき、腰の上あたりに小さな枕やタオルを巻いてあてがうと、長時間の座りでも楽になります。
 
6.うつ伏せ寝をしない
うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにする。枕も高いものは避ける。
 
7.顎の運動をしましょう!
関節や筋肉の痛みが緩和されたら、少しずつ顎の運動を行います。口の開閉や顎を横に動かしたり、首や肩のストレッチをする。医師に相談して顎の筋肉エクササイズなどを症状をみながら行います。(関節可動化訓練、筋伸展訓練、筋負荷訓練、咀嚼訓練など)。
 
8.リラクゼーション
緊張をほぐし、顎に負担をかけないようにします。仕事などで長時間緊張が続くような場合は、ときどき緊張を解いて筋肉を休ませるようにします。意識的に筋肉の力を抜いていくリラクゼーションなどを行うのもよいでしょう!また過度なストレスがかからないようにしてください。